「明日、上がるか下がるか」を当てにいく人は、たぶん一生勝てません
今回は、発信する側から見た話も少し混ぜて書いてみます。
私は「明日上がります」「明日下がります」を、ほとんど断言していないと思います。
そのせいで「これじゃ見ても仕方がない」というコメントをいただくこともあります。気持ちは分かります。見る側だったら私もそう思うかもしれません。
でも、断言できるはずがないんですよ。
🤔 断言しない、というより「できない」んです
私はチャートを使っています。
確度を上げるにはチャートが一番適していると思っているので、そこは信者と言っていいくらいです。
ただ、それでも勝率はせいぜい6割。
自分の戦術は、55%でもトータルで積み上がるように組んでいます。
つまり私は、45%は外れる前提 ⚠️ でポジションを取っているわけです。
7割も8割も9割もズバズバ当てられるなら、そりゃ言い切ります。でも実際は5割に近い。
そんな状態で「明日上がります」と言い切って、それを見た誰かがポジションを取ってしまったら、どうしよう。当たればいいけれど、当たらない可能性のほうが十分ある。
そう考えると、やっぱり言い切れないんですよね。
そして、言い切らないと再生数は伸びません。これも事実です。ここで格好つけて「私は煽りを一切やっていません」と言うつもりはありません。
サムネイルで多少煽ったほうが伸びる、というのは知っていますし、使わないこともない。聖人君子みたいなことを言うつもりはないんです。
自分もその構造の中にいるからこそ、分かることがある、という話です。
📉 だから私は、その土俵に乗らないことにしました
明日の方向を断言している発信は、ほぼ例外なく再生数稼ぎだと思っています。
少し言い過ぎかもしれません。でも、5年発信してきた側の実感としては、そう遠くないはずです。
以前は、言い切って賛成と反対をまとめて集めるのが有効な時代でした。コメント欄が荒れるくらいがちょうどいい、悪名は無名に勝る、という世界です。
その前提が、ここ数年で完全に効かなくなったと感じています。
時代が変わったことに気づかずに、顔芸で言い切る動画を作り続けている人は、これからどんどん信頼を落としていくと思っています。対立煽りで再生数を稼いでも、その再生数がビジネスにならなくなったときにどうするのか。
悪手になりつつあります。
もうひとつ、私が個人的に「これはまずいな」と思っているのが逆神いじりです。
毎回外す人をわざわざ追いかけて、今回もまた外したとか、この人の逆をやれば儲かるとか。
実際にやってみたらいいと思うんですが、たぶんそんなに儲かりません。
見ていて面白いのは分かります。私もつい見てしまうことがあります。エンタメとしては成立しているんですよね。
ただ、そこに時間を溶かしている投資家と、ある程度正しい方向で努力を重ねてきた投資家が、同じ土俵で売買するわけです。
相手は機関投資家だけではないんですよね。個人投資家同士でも、しっかりやり合っている。長い時間で見ると、この差はそのまま資産の差になって出てきます。
読む側・見る側から言えば、当たった外れたで一喜一憂している時点で、もう相手の土俵に乗っているんですよね。
私はそこで戦おうとしていないので、私は私のやり方でやっています。
💡 私が「降りる」ために選んだのがオプションでした
では、当てに行かずにどうするか。
私の答えは、225オプション ないし かぶオプ(個別株オプション)を覚えて実践することでした。
理由は、時間が味方になる商品がオプション以外に基本的にないからです。
現物株は塩漬けでも持ち続けられます。信用もロールオーバーすれば続く。先物も先送りできますが、方向が合わなければ利益になりません。
現物も先物も、理論上は時間を味方にできない。
でもオプションは期限が決まっていて決済される。だからこそ、その時間までにどう設計するか、という戦い方ができます。
例えば、1万円の株を9,000円まで下がったら買いたいとき。普通なら9,000円に指値を入れて待ちます。
かぶオプなら、9,000円のプットを売る。同じ「9,000円で買う約束」なのに、そこに月2〜3%のプレミアムが付いてくる。
期中に一時的に9,000円を割っても、最終取引日に戻っていれば株は持たずにプレミアムだけが残ります。
明日どっちに動くかは、正直わかりません。でも1ヶ月なら、時間のほうが味方をしてくれる。
しかも現物株がベースなので、レバレッジは1倍のまま。先物やFXのような数倍、数十倍のレバレッジ世界とは別物で、そもそも証拠金という仕組みがないので、追証で一気に破産するような性質の商品ではありません。
もちろん、株価の高い銘柄を100株持ったまま放置すれば含み損は出ます。そこは現物株と何も変わりません。
売ったプットが一時的に含み損になれば、それなりにドキドキもします。
ただ、それは現物株を持っているときと同じ種類のドキドキで、慣れの問題だと思っています。
私が30年かけて、かなり後になってようやくたどり着いた感覚が、これです。
☕ おわりに
日本でかぶオプを実践している人は、おそらく2%もいません。225オプションまで含めても、投資家全体の7〜8%くらいでしょうか。
一方でアメリカの個人投資家は33%近くがオプションを使っていて、学生がロビンフッドのアプリでエヌビディアのコールやAppleのプットを買っていたりします。
この差は、知識の差というより「そもそも知らない」の差だと思っています。
私自身、若い頃はずっと当てにいく側にいました。だからこそ、同じ遠回りをしなくていいのに、と思って今日の話をしました。
みなさんは、明日の方向を当てるための情報にどれくらい時間を使っているでしょうか。
もし「気づいたら一日中それを見ていた」という心当たりがあれば、あるいは逆に「もう見るのをやめた」という方がいれば、コメントで教えてもらえると嬉しいです。


